勝海舟

かつて、福井藩の蔵元を務めた今井町きっての豪商で材木商や両替商を手広く手掛けた今西家と姻戚関係の牧村家(木屋)がありました。敷地内には今井宗久ゆかりの茶室がありました。(現在、堺市の大仙公園内に黄梅庵として移築されています。)
牧村家の娘さんが堺一の商家へ花嫁修行に行った際に両替天秤が実家のものと比べ粗末なのに驚いたという逸話が残っており繁栄ぶりが伺えます。

福井藩主松平春嶽公と懇意だった幕臣勝海舟が今井町へ逗留の折、当家へ立ち寄って礼にと書「得失一時栄辱千載」(得失は一時にして、栄辱は千歳なり)を残しておられます。

 

現代語すると、(私的な得したとか損したなどは、些細なことであって、自らを捨てて公事である町のために命を捧げる事は、人々の記憶に千年残って語り継がれていくことだろう。)

心を動かす事は損得勘定を超越した所にしか存在しないということで、損を承知で突っ込むからこそ心に感じいるのでは無いでしょうか。人間の生き様というのは、損得勘定をどこで捨てるかにかかっており、そこに栄辱の分岐点があることを説いています。

勝海舟書
勝海舟書