名産品

江戸時代の大和には、多数の名産品が存在しました。 奈良盆地での稲作は、畑や田地でも盛んに行なわれていましたが、木綿が高収益を期待できる商品作物として、稲と競合するように作付けされるようになり操綿屋が盛んになりました。 また、盛衰してしまった奈良晒(ざらし)は、越後上布に勝るとも劣らない最上の麻製品で南都随一の産業となりました。 奈良町を中心に織り出され加工された高級麻織物は、江戸幕府の御用品にも指定されて統制と保護が加えられるほど栄華を極めました。武士や富裕な町人の裃などの礼服や夏向きの衣料として重宝されていました。