龍王山

天理市滝本町布留川の上流の桃尾山にある落差約23メートルの「桃尾の滝もものうのたき」があり、。古くから行場として知られ滝壼の左側には鎌倉中期の不動三尊麿崖仏や南北朝時代前期の作とされる如意輪観音と不動三尊の石仏などがある。

鎌倉時代88代 後嵯峨天皇が「古今和歌集」の中で「今はまた 行きても見やば 石の上 布留ふるの滝津瀬 跡をたづねて」と詠んだ滝である。

この滝は、廃仏毀釈された龍福寺の境内地にあり、石上神宮元宮であった。龍福寺は和銅年中に、法相宗開祖義淵により開基された「龍」の名の付く三つの寺院の一つである。その後、行基が伽藍を整備し、空海が再興し、真言宗桃尾山蓮華王院龍福寺と号した。

 

大正7年には龍福寺の阿弥陀堂跡地に不動堂が建立され信仰が厚い。大親寺の祠は桃尾山(別名、国見山)の山頂にあり、 ここから大和盆地を眺望することができる。