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写真の『棟上げ慶安参年参月廿参日』の棟札銘により、当家は(慶安三)1650年3月23日の建立であることが明らかです。 今井町では最も古く、日本で三番目に古い民家です。 東京大学工学部建築学科による全国町屋調査を経て、文化財保護法により(昭和三十二)1957年6月18日に国の重要文化財に指定され、建立年代を明確にする資料である棟札も同時に重要文化財の附(つけたり) 指定されました。 (元和元)1615年今井西辺において大坂方の大野治房麾下の箸尾重春、布施春行、萬歳友次、細井武春らと激戦があったが河合清長(川井長左衛門正冬)以下鉄砲隊の活躍により町は無傷のまま残りました。 しかし、大坂夏の陣の際、豊臣勢の攻撃を受けて傷みが激しかった長屋門が付設された今西家をお裁きや役所として使用しやすくするために七代目当主今西正盛によって(慶安三)1650年に改築されました。

東大寺・春日大社・興福寺など寺社建築の建立修復を手掛けてきた「建築工の匠」奈良の尾田組の伝統建築技術によって現代版の今西家を再現すべく、桜井の西垣林業が春日杉や吉野材をそろえ、生駒の山本瓦工業が瓦を葺き、内装は大丸木工部が担当して新築されるに至った。上棟式の日、尾田組宮大工棟梁とうりょうがてっぺんに登り、棟木に掛矢かけや を打ち下ろした途端、大黒柱と梁はりが音をたてて組みはめ込められた。それは、忘れることのできない光景で神聖な音が腹に響く、儀式であった。